印鑑を持つ習慣が生まれた日

印鑑イメージ

日本で印鑑がいつ頃から使われるようになったかは、確かな資料が残されていないためハッキリしません。
現存する日本最古の印は、当時の中国の国家である魏から日本の倭に対して贈られた「漢委奴国王」の金印で、天明4年に福岡県で発見されたものです。
後漢書に光武帝が日本の倭奴国に金印を授けたという記録が残されており、その印だといわれています。
中国の官印の制度が日本国内で整えられたのは奈良時代になってからで、当時は律令で定められた公印のみで私印の製造や使用は禁止されていました。
平安時代に入ってから貴族の私印の使用が認められるようになり、藤原氏などの私印が多く残されています。

当時の一般庶民はすべて自署で済ませており、文字が書けない人は人差し指を使って点を打つ画指という手法がとられていました。
平安中期から末期にかけて官印が使われない時期があり、それにかわって花押が使われるようになりました。
この花押も公家、貴族、領主などが用いた物で、一般庶民はまだ拇印や爪印を押していました。
戦国時代には花押と併用するように私印を用いる武将が増えました。
権力を誇示するように印文にもそれぞれ趣向をこらしたものが数多く見られ、織田信長の「天下布武」の印などが有名です。
実印や代表印のようなものでしょうかね。

現在の印鑑制度の基が定められたのは明治6年で、太政官布告で署名の他に実印を押印することが定められました。
この日を境に一般庶民も印鑑を持つ習慣が生まれたと言っても良いでしょう。

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